春の大宰府回想録。

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3月7日(日)どんぐもり。
(回想日記。体調不良でアップするの遅れてました。)

先週大宰府天満宮で、春の行事「曲水の宴」が催されていたので行ってきました。
水路に杯を流して歌を詠む、っていう噂のあれです。

薄紅色の水干を着た白拍子の舞に、弓矢を携えた衛士、
詠み人さんたちの衣冠束帯、きらびやかな十二単
竹竿を持った白い衣の童たち、雅楽の音。

梅の枝越しに遠くからしか見られなかったけど、それはそれは雅でした~♪


今年は梅がもう散っていたので庭が殺風景だったのと
雪でもちらつきそうな空模様が残念でしたけど。


…んで、寒い寒いっ!!!(ノд<)

はじめは見物人がごった返しててまったく見えなかったけど、
寒さに耐えられなくなったのか飽きたのか、そのうち見物用桟敷席はガラガラに。
せっかくだから私はポツンと座って最後まで歌、聴いてました。
(だから風邪引いたんだと思います…)


◆聞き取れた歌をいくつかご紹介◆
(一番良いと思ったのはメモし忘れました。
 後で検索できるかと思ったらどこにも載ってないんだもーん…残念。)

千の風 舞い降りにけり 春乗せて 永久に佇む 天満の宮

◆いにしえの 人の如くに 装いて  我は酔いたり 曲水の宴

◆春風を 待ちて咲きにし 梅の花  いつつの花弁 ゆれて薫らん

◆春浅く 木々も目覚めぬ 苑なれど  天より梅の こぼれ落ちくる

まほろばの 御世より息づく 梅の花  曲水の庭に 今日も散り浮く

◆梅宮の 清き流れに ひれ伏せば 梅ひとひらの 輝きて舞う

…などなど。

詠み人さんがしたためた短冊は、小さなお稚児さん二人が一生懸命歩いて集めて回ってました。
(この回収役は昔は皇子様とかが務めたのかなーとか想像しちゃいました。)

それを一人の読み手さんが唄いあげ、スピーカーで大音量で放送されてました。
(若干雰囲気ぶち壊し…^^;)

歌にはちゃんと節がついていて、和歌って「歌」なんだなぁ、と実感しました。

いままでどうして季語が必要なのかと思ってましたけど、
本来和歌はこういう折々の催しのために作っていたのなら、
自然と入るのも納得ですね、季節を表す言葉って。


今では儀式みたいにただ詠まれるだけのようでしたが、
昔はきっと、誰がどんな歌を作るのか、誰が一番になるのかに、
誰もがものすごい興味を持ってて、一首詠まれる度にどよめきが起きたりしてたんじゃないかな。

一見優雅なだけに見える伝統行事が、実は
かつてはオリンピック並の火花が散らされていていたものだったりしたら…
ちょっと面白くないですか?